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コロナになったら?

[2024.07.23]

みなさん、こんにちは。

 

いよいよ梅雨があけたようですね。

 

しっかり冷房をつけて、熱中症には十分お気をつけください。

 

さて、最近、コロナの新しい株が感染拡大の勢いを増しているというニュースが出ています。

 

自分の近くでも、ワンフロア感染者だらけというところを聞いたこともあります。

 

今回は、いざコロナになったらどうしたらいいか?を、その時になって慌てなくていいように、解説します。

 

コロナウイルスのイラスト

 

コロナとは

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による感染症で、元はというと、2019年に流行り始め、もう5年の歴史になります。

 

どこかの国の研究室からウイルスがばら撒かれたのが起源だという陰謀論もありましたが、本当のところは不明です。

 

正式な病名は「新型コロナウイルス感染症」「COVID-19」といいます。

 

最初は「コロナ肺炎」といって、重度の肺炎を引き起こし、「ECMO(エクモ)」「医療崩壊」などが話題になったことがありました。

ECMO治療を受ける患者のイラスト

自分も重症コロナ診療に携わっていましたが、悲惨な状況でした。

 

高齢者でなくても重症化し、何台もECMOが回り、なんとか助かっても元の生活に戻れるようになるまで相当のリハビリを要し、数ヶ月や1年近い時間が必要な患者さんもいました。

 

しかし今はというと、いわゆる「コロナ肺炎」を引き起こす患者さんの割合は当初と比べて相当減っています。

 

肺炎がさらに重症化し、当初のようにECMOが必要になることももうほとんどありません。

 

ワクチンをはじめ、これまで多くの人が感染した結果、集団免疫がついたというのがその主な理由でしょう。

 

症状は人によって様々で、無症状の人もいるぐらいですが、ざっと見積もるとインフルエンザと同じぐらいの症状で、「風邪」もしくは「風邪に毛が生えたようなもの」という認識でよいと思っています。

 

つまり、が出たり、喉が痛くなったり、咳や痰が出たり、というのが主な症状です。

喉が痛い人のイラスト 咳をしているお爺さんのイラスト

 

ただの風邪といっても、誰ももらいたくないでしょうから、もし感染した場合には周囲にうつさないように配慮するのがエチケットでしょう。

 

高齢者の場合

高齢者の場合は少し認識を変える必要があります。

 

特に訪問診療を利用しているような患者さんの場合、全体的に体力や免疫力が低下しています。

免疫力の弱い人のイラスト

 

あまり家から出ることがなければ、ウイルスをもらってくる確率も下がりますが、ただ「風邪」をひいただけでも、時には致命的になる場合があります。

 

体力・抵抗力に余力がないため、ウイルス感染を起こすと、とたんに調子が悪くなり、食事が摂れなくなり、動けなくなり、という風になっていく可能性があります。

 

しかし、風邪の症状が出始めたからといって慌てる必要はありません。

 

風邪であれば、たいていの人は3日程度あれば治ります。

 

それまでの間、なんとかしのげるかどうかが勝負です。

 

気を付けるべきこととして、寝ている時間が多ければ多いほど、どんどん筋肉が落ちていきます。

 

高齢者でなくとも、インフルエンザで2-3日寝込んでいただけで、病み上がりはフラフラですよね。

 

体調が悪いときは寝ているのが吉ですが、栄養・水分をしっかり摂って早く治し、早く元通りの生活に戻ることが肝要です。

食事をしている女性のイラスト

 

要注意なケース

ではどうなったらアクションを起こしたらいいでしょうか?

 

ぐったりしてしまって反応が悪い(しっかり受け答えができない)

息が苦しい

水分すら取れない

 

要注意なケースは主にはこの3つです。

 

①の場合は、迷わず救急車を呼んだほうがいい状況です(救急搬送や入院の希望がある方のみ)。

 

脱水が進んでしまったことが一番の原因と考えられ、ある程度点滴をすると回復する可能性が高いですが、中には奏功しない場合もあるので、救急搬送や入院の希望がある方であれば、入院で診てもらうのが一番安心です。

 

②については、特に高齢者では痰が多くなって、臥床状態も相まって痰が出しきれず、苦しくなることがあります。

 

また、誤嚥などによって肺炎になってしまうと、酸素の数値が下がり、呼吸苦が出現することがあります。

この場合は看護師もしくは医師が訪問し病状の確認をした上で、必要に応じて救急搬送の判断をすることがあります。

 

③に関しては、この状態が2日以上続くと危ないです。

 

特に高齢者では、脱水によって血圧が下がってきてしまいます。

 

食事が摂れなくても、ある程度水分が摂れていれば大丈夫ですが、水分すら摂るのが難しい場合は点滴が必要です。

 

コロナの検査

最近は鼻に綿棒を入れ、15分ぐらいで結果の出る抗原検査が主流です。

インフルエンザの検査のイラスト

が、このあと解説しますが、コロナ如何によらずその後の治療にはあまり影響しないので、自宅で療養する上では確定診断は必須ではありません。

 

コロナの家族と同じ症状なら、検査せずともコロナでしょう。

 

抗原検査は安く一般に購入できるようにもなっていますので、買ってやってみるのもありでしょう。

 

症状が出始めてすぐ検査をしても陽性にならない(偽陰性)こともあります。

 

症状が出て24時間程度たってから検査をするのがおすすめです。

 

血液サラサラのお薬を飲んでいる方は、下手をすると鼻血が止まらなくなることもあるのでご注意ください。

鼻血のイラスト

 

コロナの治療

コロナに対する抗ウイルス薬中和抗体薬などが最近承認され、一定の条件のもと、使用できようになっています。

 

しかし劇的な効果が期待できるわけではないこと、高齢者の場合は副作用の懸念もあること、高価であり自己負担もそれなりに発生することから、当院では原則使用していません。

 

したがってコロナになったからといって特別な治療が必要なわけではなく、治療の中心は対症療法になります。

 

熱があれば解熱剤を使い、ほか風邪症状に対しては適宜感冒薬を使う程度です。

 

 

感冒薬についても、症状が軽ければ必須ではありません。

 

お薬で症状を緩和しながら、嵐が過ぎるのを待ちます。

 

よほど食事・水分が摂れないようなら水分補給の点滴を検討します。

ベッドで点滴をしている患者のイラスト

 

当院の訪問診療では訪問看護と連携してご自宅で点滴治療をお受けいただけます。

 

点滴が必要かどうかを含めてご判断しますので、体調不良の際はまずご連絡ください。

 

(訪問診療としてご契約していない方のスポット対応は原則お受けしておりません。)

 

まとめ

今回の内容をまとめると、

 

- 今のコロナは風邪に毛が生えたようなもので、昔と違って重症肺炎になる可能性は高くない

 

- 特別な治療は不要で、解熱剤や感冒薬を使って治るのを待つ

 

- 熱が出たりコロナになったりしても慌てる必要はない

 

- ただし高齢者の場合は、水分摂取不良で脱水・ぐったりになったり、痰が多く酸素が下がったりする可能性がある

 

- その場合には点滴や、入院治療が必要になることもある

 

という具合でしょうか。

 

 

暑い夏を過ごす上での参考になりましたら幸いです。

 

ワクチンについてはまたそのうち投稿しようと思っています。

 

それでは、また。

 

 

 

 

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