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訪問診療におけるマイナ保険証の今後

[2025.01.20]

みなさん、こんにちは。

 

多少インフルエンザ感染も収束傾向とはいえ、まだ多いです。

 

コロナとともにお気をつけください。

 

寝ながら咳をする人のイラスト(おじいさん)

 

さて、今回は主に訪問診療におけるマイナ保険証についてです。

 

これまでの健康保険証は先月頭をもって新規発行が終了となりました。

 

今後保険証はどうなっていくのか?マイナンバーカードを作らないといけないのか?保険証と紐付けないといけないのか?あたりについて、解説していきます。

 

訪問診療を受けている方について、結論だけ先に言うと、今のところはあまり気にしなくていいでしょう、です。

 

今の紙の保険証のままでいいんじゃないか、ということです。

 

保険証のイラスト

 

 

マイナ保険証の方

訪問診療を受けていて、すでにマイナ保険証をお持ちの方はあまり多くないと思います。

 

当院で担当している患者さんの中にも数名いらっしゃるかどうか、程度です。

 

マイナ保険証を提示された場合、我々訪問医療機関としては、顔認証カードリーダーの代わりに専用のスマホ端末で患者さんのマイナンバーカードを読み取ることで、資格確認ができます。

 

 

これまでの紙の保険証は写真で控えさせてもらうだけでしたが、スマホに暗証番号を入れてもらったり、「同意」してもらったりするのに多少手間が必要になります。

 

◇ メリット

医療情報薬剤情報を他医療機関や薬局と共有できたり、公費や限度額の情報なども含め遅滞なく正確に情報取得できる(と言われている)というのがマイナ保険証の一番のメリットです。

 

 デメリット

一番のデメリットは、発行手続きや更新が必要なことでしょう。

 

通院できないから訪問診療を受けているのであり、マイナ保険証の手続きに行くのは容易ではありません。

 

ご家族が代わりにやってくれる方もいるでしょうが、一度手続きしたらそれで終わりではなく、数年ごとに窓口での更新手続きが必要です。

 

相談窓口のイラスト(マスク)

 

初回はなんとか自分でできたという場合も、数年後、自分で更新手続きに行けるかどうかはわかりません。

 

更新できず期限が切れてしまうと、マイナンバーカードないしマイナ保険証は失効します。

 

失効したら医療を受けられなくなるわけではありませんが、資格確認書の発行手続きを要したり、面倒です。

 

 

紙の保険証の方

今後、マイナンバーカードがないと医療が受けられない、なんてことはありませんので安心してください。

 

マイナンバーカードの発行手続きないし保険証との紐付け(マイナ保険証)をしない場合、後期高齢者の方は、去年までと同じように7月になると毎年「資格確認書」なるものが送られてきます。

 

資格確認書は、サイズは把握していませんが、紙のもので、これまでの健康保険証とほぼ同じ書式のもの(保険者や被保険者の情報が記載)です。

 

我々医療機関としては、それを目視で確認させてもらい、これまで通りカルテに番号を入力します。

 

つまりこれまでと特に何も変わらない、ということです。

 

 メリット

マイナ保険証の場合の逆にはなりますが、更新等、面倒な手続きがないことです。

 

毎年自動で送られてきますので、それを持っておくだけで何かする必要はありません。

 

 デメリット

医療情報の共有など、電子化に伴って受けられる恩恵を受けられないことですが、今の時点では大きなデメリットにはならなそうです。

 

このあと解説する電子処方箋が使えないことについては、患者さんにとってのデメリットにはなりづらいでしょう。

 

 

電子処方箋

これは余談ですが、「電子処方箋」という言葉、聞いたことありますか?

 

これまでは紙の処方箋を印刷し、押印して患者さんに渡し(訪問診療では薬局へFAX・郵送することもあり)、それを薬局に持って行ってもらっていましたが、電子処方箋は、医療機関が発行した処方箋を電子データとして薬局が直接取得できます。

 

紙のやりとりがなくて済むということです。

 

診察が終わり、薬局でマイナンバーカードを提示すると、薬局が処方箋を電子データで取得し、調剤してくれます。

 

一見便利に聞こえますが、電子処方箋システムを使うには、患者さんがマイナ保険証を持っている必要があります。

 

 

つまり現状、主に高齢の方が受けている訪問診療においては、マイナ保険証の普及率が著しく低い(当たり前)ため、我々訪問医療機関にとって電子処方箋はほぼ使えないシステムです。

 

10年、20年して、高齢者でも皆マイナ保険証を使う世の中になれば、我々にとっても電子処方箋が便利になるかなとは思います。

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

医療機関としては、マイナ保険証の方もいれば紙の保険証の方もいるというのは、処理方法が複数生じることになるので、正直やりにくいです。

 

自発的に手続きを要する現在のマイナ保険証は、認知症が進みADLが低下した高齢者には向いていません。

 

高齢者でも容易に使える(発行・維持できる)ように、普及にあたっては方法を考えていかないといけませんね。

 

それでは、また。

 

 

 

 

 

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