身体は日々の食事の積み重ね

 

世の中には健康食品と謳われるものが多数出回っています。

「○○を食べれば寿命が何年のびる」とか「○○さえ食べれば健康に！」とか。

そんな簡単な話、うまい話はありません。

我々の身体は日々の食事の積み重ねでできています。

たった1食が寿命を何年ものばすことはありませんし、その逆もありません。

だからこそ、健康長寿のためには身体に良い食べ物・悪い食べ物を理解し、小さな1食1食を積み重ねていく必要があります。

 

今回は、寿命をのばしたり、三大疾病と呼ばれる癌・心臓病・脳卒中を発症しにくくなったりするという観点から、健康に良い食べ物・悪い食べ物を紹介します。

 

具体的な研究データは割愛しますが、健康な身体で長生きしたい方は、これから紹介する「健康に悪い食べ物」を少しでも減らし、「健康に良い食べ物」を少しでも増やすことに取り組んでみてください。

 

○身体に良い食べ物	×身体に悪い食べ物
魚	牛肉、豚肉などの「赤い肉」
野菜、果物	ソーセージやハムなどの加工肉
茶色い炭水化物	白い炭水化物
オリーブオイル、ナッツ類	バター、マーガリンなどの質の悪いアブラ

 

それぞれについて少し具体的に解説します。

 

赤い肉→魚・白い肉へ

牛肉、豚肉などの赤い肉は摂取量が多いほど三大疾病いずれも発症率が上がるとされており、心筋梗塞を減らすとされている魚もしくは鶏肉などの白い肉へ置き換えることをお勧めします。

赤い肉の中でも、ソーセージやハムなどの加工肉は発癌性という観点から特に身体に悪いです。

ちなみに魚は、種類にもよりますが、オメガ3脂肪酸やEPAといった身体に良い成分が多く含まれています。

 

野菜、果物は多めに

野菜、果物全般は身体に良いとされており、色んな種類をバランスよく摂取しましょう。

ただし、芋類の中でも特にじゃがいもや、果物の中でもいちごや一部のメロンも身体に良いとはされていません。

注意が必要なのは、100%果汁であってもフルーツジュースや野菜ジュースは糖尿病になりやすいという点で、身体に良くありません。

ジュースで野菜を摂った気にならず、しっかり野菜を食べましょう。

 

白い炭水化物→茶色い炭水化物へ

白米やパン、パスタ、ラーメンなど精製されている炭水化物は、玄米、全粒粉パン、そばなど精製されていない炭水化物に置き換えましょう。

前者のような精製された炭水化物は摂取とともに急激に血糖値が上昇し、それを感知した身体が今度はインスリンを分泌し血糖値が下がっていきます。

この血糖値の急激な変化が糖尿病発症リスクとなり、身体に悪いとされています。

当然、お菓子に含まれる砂糖をはじめとする糖質も同様で、食べ過ぎは禁物というか、できれば食べない方が良いです。

ちなみに、お菓子のように糖質と脂質が一緒にたくさん含まれている食品は太りやすいです。

話を戻すと、食物繊維と一緒になっている後者の茶色い炭水化物は血糖値の急激な変化が起きづらく、できる範囲でこちらへ置き換えることをお勧めします。

ちなみに私は家では玄米と白米を半々に混ぜて食べています。

 

質の悪いアブラ→質の良いアブラへ

バター、マーガリン、マヨネーズ、牛肉、揚げ物などに含まれるアブラは飽和脂肪酸やトランス脂肪酸というもので、質の悪いアブラです。

当然、ファストフードに含まれるのも質の悪いアブラが大半です。

血中のLDLコレステロールが増え、動脈硬化により心筋梗塞や脳卒中を発症しやすくなります。

これら質の悪いアブラを極力減らし、オリーブオイルや魚の油、大豆油などの主に植物性の質の良いアブラを摂取しましょう。

 

 

日本食は身体にいいのか？

 

白い炭水化物である白米が多いこと、汁物などに含まれる塩分が多いことから、決して身体に良いとはいえません。

世界中でも日本人の塩分摂取量は多いことで有名です。

一方で、魚・オリーブオイル・ナッツ類がメインの地中海料理は身体に良いとされており、実際、三大疾病の罹患率が低いとする報告があります。

 

 

最後に

 

身体に悪い食べ物を完全に断ち、身体に良い食べ物のみに切り替えることは現実的でないでしょう。

身体に悪いとされる食べ物ほど、美味しく感じるのもまた事実です。

 

しかし、症状がないからという間に身体に悪い食べ物が徐々に徐々に健康を蝕み生活習慣病になり、気づいたときには胸が痛くなり救急車です。

 

そうならないために明日から、いや今日から少しずつでも食生活を変えてみてはいかがでしょうか。

 

それでは、また。

 

参考）世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事（津川 大介 著／東洋経済新報社）